2024年度学外視察(沖縄)へ行ってきました
2024年度の学外視察は2月25日(火)~26日(水)の2日間、沖縄で実施しました。(参加者:教員10名、院生・学部生26名)。
1日目は2019年に火災で焼失した首里城正殿の復元事業を視察しました。はじめに首里城復元に向けた技術検討委員会委員長の高良倉吉琉球大学名誉教授(琉球史)から沖縄戦で破壊された首里城復元工事(平成の復元)を中心に琉球王国時代からの首里城の歴史について、そして内閣府沖縄総合事務局国営沖縄祈念公園事務所首里城復元整備推進室の勝美直光副室長から令和の首里城正殿復元の概要と技術検討についての講義を聞き、その後、同復元整備推進室の新垣博愛副室長らの案内で防災設備工事を含む復元工事を視察しました。
2日目は午前中に沖縄戦最後の激戦地となった摩文仁にある平和祈念公園内の平和祈念資料館を見学し、午後は那覇市第一牧志公設市場多目的室で沖縄の建築についてそれぞれ独自の切り口で活動する2名の建築家から講義を受けました。まず、沖縄のコンクリート建築の長寿命化を目指して活動する根路銘安史氏から、沖縄においてコンクリート建築が主流となっている背景や課題について、次に沖縄建築に関する執筆活動で知られる普久原朝充氏から、地形から読む那覇の戦後史と防災課題について学んだあと、2名の講師とともにまちあるきを実施しました。ガーブ川水上店舗から美栄橋、開南、浮島通り、近年市場を再開発したのうれんプラザまで約2.5kmを歩き、戦後の荒廃の中に立った市場に解放された人々が集まって形成されてきたまちとそのすぐ背後にひっそり残る古墓などが示す歴史のレイヤーを辿りました。
今回の学外視察でも、歴史都市防災研究所内の異なる分野の教員や院生が経験を共有することで、さまざまな視点や考え方から意見を交換する場となり、新たな研究プロジェクトも生まれつつあります。





