洛星高等学校1年生有志の皆さんに、防災をテーマにした地域調査の方法を学ぶ授業を実施しました
2023年3月13日(火)、学校法人ヴィアトール学園洛星高等学校との連携のもと、当研究所の研究メンバーで地理学の立場から防災・環境研究を行う村中亮夫准教授(文学部地域研究学域)が、洛星高等学校1年生10名を対象に高大連携講座を実施しました。
本講座は、洛星高等学校の生徒有志が続けている東日本大震災の被災地訪問活動のなかで、地域住民の方からお話を聞いたり実際に避難時に使った経路を歩いて追体験するにあたり、事前準備として防災をテーマにした地域調査(聞き取り調査、現地観察)の方法論を学習するプログラムです。本講座当日、生徒の皆さんは地域調査の概念や理論的な背景、意義、方法に関する講義を受けた後、現地訪問の事前準備として、オンラインの新聞記事データベースや電子ジャーナルを用いて訪問地である岩手県釜石市、大船渡市、陸前高田市の東日本大震災に関連する文献(新聞記事、学術論文)を収集・共有しました。
受講生からは、「野帳を使う機会はこれまでも度々あったけれど、東北へ行く前に使い方を学べてよかった。本などだけでなく新聞も先行調査として活用できると知って、事前準備の幅も広がり、より有意義にできるようになったと思う。」、「社会調査の手法についての基礎的な部分を理解することができた。また、フィールドノートの使い方を教えてもらうことで、東北に行ったとき、よりよい調査ができるし、帰ってきてからの振り返りもスムーズにいくと思う。あと2週間と少しで、先行研究や関連した新聞の記事を読んで、最大限に成果が得られるようにしたい。」、「フィールドワークをすることの意義が、現象と理論の行き来にあるという話が印象に残った。地域で調査をする際に、ただ機械的に回答を待つのではなく、積極的に語り掛けて対話をしようとする姿勢の大切さがわかった。過去の新聞記事の活用法などもわかって良かった。」など、地域調査の実践的な学びに対する手応えと現地訪問での学びに対する熱意が感じられるコメントが寄せられました。
“洛星高等学校1年生有志の皆さん、三陸では有意義な時間を過ごしてくださいね!”