広報 (新聞掲載記事・研究会案内)

洛星中学校・高等学校14名の皆さんに防災をテーマにした地域調査の方法を学ぶ授業を実施しました

2025年7月5日(土)、学校法人ヴィアトール学園洛星中学校・高等学校との連携のもと、当研究所の副所長で地理学の立場から防災・環境研究を行う村中亮夫教授(文学部地域研究学域)が、洛星中学校2~3年生5名と洛星高等学校1~2年生9名を対象に中高大連携講座を実施しました。

本講座は、洛星中学校・高等学校の生徒有志による東日本大震災の被災地訪問活動(今年度は7月31日~8月4日に実施)の事前準備として、当研究所が中高大連携に基づいて防災をテーマにした地域調査の方法についての学びを支援するプログラムです。中学生・高校生の皆さんは、地域調査の概念や理論、意義、方法などに関する講義を受けた後、現地調査の事前準備として、新聞記事データベースや論文検索システムを用いて訪問地である福島県南相馬市、富岡町のほか、岩手県陸前高田市、大船渡市における東日本大震災に関連する新聞記事・論文を収集しました。

受講生の皆さんからは、以下のように、地域調査の方法や事前準備の意義に対する理解とともに、現地訪問に向けた意欲が感じられる多くのコメントが寄せられました。

  • 「地域調査のやり方やフィールドワークなど、難しいことがよく分かった。震災のことの動画を見て、実際、被害にあった人たちの話もきいて、こんなことがあったんだなとか、こんな気持ちになるということが分かった。中学生だから、まだ東北に行かないけれど、どういうふうに調査をするのか、どのようなことを準備したらいいのか、メモの取り方、フィールドワークの仕方などが分かり、高校生になり、東北に行くときに役立つと思いました。今日の講座で、こういうことに興味を持ちました。ありがとうございました。」(中学2年生)
  • 「講座を受けて、自分はまず東北に行く「目的」をはっきりさせておく必要があると感じました。それを受けて、聞き取り調査を行うために、問いを立てておかなければならないと思いました。だからこそ、この講座で学んだメモの取り方は、とても役立つのではないかと思います。僕はメモを取るのが苦手な方なので、どのようにメモを取ればよいのか教えて下さったのは非常に参考になりました。」(高校1年生)
  • 「今回がこの講座の2回目の参加だったのですが、今回もとてもためになる回でした。映像や新聞、論文などを用いて事前学習したのち、現地で話を聞いたり自分で考えたりして、多角的に研究・検証していくことが大切なのだとわかりました。今年が2回目で、(学生として)最後の東北研修になるので、楽しみつつ、東日本大震災のことをより深く、この講座を踏まえて考えたいと思います。ありがとうございました。」(高校2年生)

今回受講してくださった生徒の皆さん、夏バテに気を付けつつ、現地では有意義な時間を過ごしてきてください!

地域調査の理論を学習しました
映像資料を活用し模擬的な聞き取り調査を実施しました
J-STAGEを使って学術論文を収集する方法を学びました
新聞記事データベースを使って東日本大震災の被災地に関する情報を収集しました