広報 (新聞掲載記事・研究会案内)

洛星中学校・高等学校6名の生徒の皆さんに地理的見方・考え方で人文学的な防災研究の最先端を学ぶ授業を実施しました

2026年2月19日(木)、学校法人ヴィアトール学園洛星高等学校との連携のもと、当研究所の研究メンバーで地理学の立場から防災・環境研究を行う村中亮夫教授(文学部地域研究学域)が、洛星中学校・高等学校6名の皆さんを対象に高大連携講座を実施しました。

本講座は、東日本大震災をきっかけに始まった洛星高等学校の生徒有志による被災地訪問活動の事前学習として、当研究所が中高大連携の一環で防災についての学びを支援する学習プログラムです。講座の当日、中高生の皆さんはGoogleマップやGoogleストリートビュー、WebGISの一種である地理院地図を活用し、先生から出されたいくつかのクイズに答えながら、地理的見方・考え方に基づいて、災害地名や自然災害伝承碑など、三陸沿岸で継承されてきた災害文化について考えました。

受講生の皆さんから、以下のようなコメントが寄せられました。

  • 自分は今まで地名の由来についてほとんど気に掛けることは無かったが、津波に関す事柄を由来としている地名が釜石だけでもこれだけ多くあることに驚いた。同時に当時の人たちにも津波がそれだけ大きな影響を与えていて、それが人々の心に強く残っているから、津波に関係のある地名がそれほど多くあるのだろうと思いました。ただ話を聞くだけでなく、地理院地図およびGoogle Mapsを使って自らの目で学ぶことができるような内容だったので、退屈せず、積極的に講義を受けることができた。
  • 地理院地図とGoogle Mapsを使って、津波災害の地名を調べるのは楽しかった。1つ1つの地名に様々な背景があることを知って、引き込まれそうになった。災害伝承碑などは観光であまり行けない場所なので、東北宗研の参加でじっくり見てみたいと思う。本日は講演ありがとうございました。
  • 子地名のお話が印象に残り、おもしろかったです。その他の話も学びになる物が多かったと思いました。ちょくちょくクイズを出していただいたので、あきることなく講座が聞けました。学校の授業でGoogle Mapsを使うことがなかなかないので新鮮でした。
  • 東北地方の震災について、「地名」という観点から考えたことがなかったので、非常に興味深かったです。僕は昔から地名の由来を調べるのが好きで、興味があったのですが、それを東北の津波被害と関連付けて考えたことはなかったので、新鮮に感じました。当時の地名が転化して今の地名になっているというのも面白く、実際の研究を追体験しているようで楽しかったです。また、自然災害伝承碑の話を聞いて、去年の東北研修の際に浪江町の高台にあった津波祈念碑のことを思い出しました。あれは東日本大震災後に建てられたものでしたが、同じような意図があったのだろうと思います。次に東北研修に行ったときには、現地の地名にも注目してみたいと思いました。
  • 高大連携で立命館に来るのは今回で4回目でしたが、これまでにない地名から東日本大震災を考えるというアプローチの仕方がとても興味深くおもしろかったです。現地に行って初めてわかることはもちろん多くありますが、一方で現地に行く前段階としてGoogle Mapsや地理院地図等駆使して考察であったり、学んだりすることができると知れて非常に良かったです。今年の夏行くのは不可能(高3になってしまうので)ですが、ずっと関心を持ち続けて知ろうとし続ける、時の流れを感じるなど、できることはこれからもあるだろうと思うことができました。この2年間の講義の数々で、とても有意義な時間を過ごせました。ありがとうございました。
  • 津波が地名に影響を与えているのはなんとなく分かるが、実際には資料や地図を用いて津波由来の地名を見て、思ったよりたくさんありとても驚いた。江戸時代の津波に由来するものが多いと感じたが、それ以前はどう呼ばれ、その名はどこへ行ったのかも気になった。また、波で打ち上がったものがそのまま地名になるケースが多くあり、とても興味深いと感じた。旅行好きなので、このように地名がどのような由来なのか、ということにも意識したらより楽しいだろう、と思った。あと、関係ないが近くにあった吉里吉里という地名は津波と関係あるのか、とても気になった。

受講生の皆さん、本日の内容をもとに、夏休みに実施される東北地方への現地視察の準備をすすめていって欲しいと思います!

三陸地方の災害文化について学習しました
津波地名に関する明治時代の古文書『岩手沿岸古地名考 全』を教材にしました
地理院地図やGoogleマップ、Googleストリートビューを使いました
高校の地理総合で学習した地理院地図も活用しました