本年度は、京都市の堀川およびその周辺地域をスタディエリアとして文化遺産防災のアイデアを募集します。対象エリアは、歴史的な都市軸であり、かつて途絶えていた堀川の再生は住民参加によって一部が既に実現し、河川公園として復活しており、現在は流域住民による新生堀川に対する「川育て」への取り組みなども開始されています。貴重な水源ともなる堀川を中心とした歴史的・伝統的建造物の防災と再生、近代的社会資本の活用と景観的融合、さらには歴史的な都市水系の再生を契機とした都市再編の提案など、ハード面、ソフト面にまたがる多様な提案の可能性が考えられます。
本コンペでは、歴史河川・堀川を軸に、「環境防災都市」京都の実現に資するような、多様で斬新なアイデアを期待します。二条城や西本願寺など部分に焦点をあてた密度の高い提案はもちろん、堀川を都市軸として南方向に延長することを想定すれば、多様な都市施設や文化遺産との接続を考慮できるでしょうし、よりスケールの大きな都市内水循環の復活をテーマにすることも出来るでしょう。あるべき京都の将来的像を提案するつもりで、恐れることなく斬新な構想をしてください。
もちろん、大胆な構想はその場所に対する正しい理解に基づいて行われなくてはなりません。地区についての詳しい情報は「参考資料」のページでもご覧いただけます。「参考資料」のページには随時情報が追加される場合がありますので、ぜひご参照のうえ、堀川の持つ歴史都市における潜在力を存分に生かした提案を構想してください。また、4月上旬には現地見学会を予定しています。詳細はトップページの「注目の新着情報」欄に掲示しますので、奮ってご参加ください。