プロジェクト

学術フロンティア推進事業とは

学術フロンティア推進事業は、文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業の1つで、大学院研究科・研究所の中から、重点的研究領域ごとに、優れた研究実績をあげ、将来の研究発展が期待される卓越した研究組織を「学術フロンティア推進拠点」に選定し、内外の研究機関との共同研究の実施に必要な研究施設、研究装置・設備の整備費及び研究費等に対する重点的かつ総合的な支援が行われる制度です。

研究の採択と研究内容

本学の提案した研究テーマ(「文化遺産と芸術作品を自然災害から防御するための学理の構築」)は、平成17年度の文部科学省の学術フロンティア推進事業に採択され、3つのプロジェクトから成っています。

  1. 防災まち(地域)づくりプロジェクト(文化遺産・芸術作品およびそれが存在する地域の防災研究)
  2. 文化遺産・芸術作品防災プロジェクト(文化遺産・芸術作品の歴史性・文化性・社会性の解明と防災研究)
  3. 防災空間情報プロジェクト(文化遺産・芸術作品の空間情報と防災研究)

文化財の防災対策は古くから行われてきましたが、対策の対象となった災害要因は、主として経年変化や社寺の境内などからの出火であって、地震や豪雨などの自然災害に関しては殆ど省みられることはありませんでした。一方、自然災害の研究では、文化遺産をかけがえのない特殊な事物として扱い、付与すべき安全性において一般的なものとは違うという視点を欠いてきました。また、芸術作品を収蔵する美術館などに対しても、自然災害からの防御という視点からの特別の配慮がされてこなかったという歴史的事実もあり、ドレスデンなどの洪水災害はその例であるといえます。

文化遺産や芸術作品の防災に関して、文化財の分野では防災が、防災の分野では文化財が忘れ去られてきました。しかし、近年になって、こうした状況への警鐘が発せられた結果、国や自治体などもこの問題に関心を示し始めています。そして、学術分野においても平成15年度の21世紀COEプログラムにおいて、立命館大学の提案が認められ、文化財防災の分野における唯一の研究組織としての取り組みが始まりました。

代替性のない文化遺産や芸術作品をもつ歴史都市を自然災害から守り、それを後世に伝えるには、従来の問題解決型の災害科学や防災工学の枠組みを超え、文化財防災に関する人文科学・社会科学的な方法も含めた文理融合型の取り組みが必要となります。このため、各分野の研究者や実務者が連携して全国的・世界的なネットワークを構築し、研究を進めなくてはなりません。さらに、21世紀COEプログラムの終了後も研究は継続して行われるべきであり、その枠組みを超えて国内外の研究機関や地域(行政・企業・団体・住民など)との共同研究をすべきだと考えます。そのためには、歴史都市防災研究センターを学術フロンティアの推進拠点と位置づけ、研究施設・条件を整備していきたいと思います。

本センターの研究活動に関するお問い合わせ先
研究部 リサーチオフィス(衣笠)
TEL:075-465-8206、学内内線 511-2385または2394